事例026訴訟を行って過払金を経過利息を含めてほぼ満額回収した事例
- 担当弁護士永野 賢二
- 事務所久留米事務所
ご相談内容
依頼主
Zさん(50代・男性)
福岡県久留米市在住のZさん(なお、Zさんと事例25のYさんとは夫婦でした。)は、平成12年11月から消費者金融のA社からキャッシングを行って平成28年6月まで借入れと返済を繰り返して完済した後、過払い金があるのではと思い、当事務所に過払い金の相談に来られました。
弁護士の活動
当事務所は、A社に対して受任通知を送付するとともに、Zさんとの過去の取引状況を把握するために取引履歴の開示を求めました。
2週間ほどでA社から取引履歴の開示を受けましたので、法定利率によって引き直し計算を行ったところ、A社に対して約154万円(元本)の過払いとなっていることが判明しました。
そのため、当事務所は、A社に対し、経過利息を含めて合計約196万円の支払いを請求しましたが、その後、A社から90万円であれば4か月後の支払い、100万円であれば6か月後の支払いを行う旨の和解案の提示を受けました。なお、それでは和解できない旨回答すると、120万円を6か月後に支払う旨の和解案を再提示されました。
Zさんとの協議の結果、上記和解案では納得できないため、A社からの提案を拒否して訴訟を提起することになりました。
解決結果
テ訴訟提起後にA社と訴訟外で協議を行った結果、当事務所が当初請求していた196万円を返還する訴訟外の和解が成立し、経過利息を含めたほぼ満額の回収を行うことができました。
弁護士のコメント
今回のように消費者金融に対して長期間の返済を行って完済している場合には、過払い金が発生していることが多いです。
また、今回のように過払い金の請求については、消費者金融は、特に争点がない場合であっても任意での交渉では元本を下回る提案しかしてこない場合が多いです。
そのような場合には、弁護士に依頼して過払い金の計算を早期に行ってもらい、訴訟を提起してもらうことが最適ですので、なるべく早く弁護士に相談する必要があると思います。
文責:弁護士 永野 賢二